インターネットを利用していると、突然「ウイルスに感染しました!」「いますぐ電話してください」といった偽の警告画面が表示されることがあります。これは「サポート詐欺」と呼ばれる手口の一つです。先日、お客様が間一髪で被害を回避した事例をもとに、なぜこのようなページが表示されるのか、そしてどう対処すれば良いのかを解説します。
目次
なぜ偽警告ページが表示されるのか?
偽の警告ページが表示されてしまうのは、クリックされた「広告」や、閲覧したサイトに仕込まれた不正なプログラムがユーザーを騙すための偽の警告ページへ誘導していることが原因です。この手口の目的は、大きく分けて2つです。
- 1.金銭の要求(サポート詐欺)
「ウイルスを駆除するために、この番号に電話してください」と誘導し、遠隔操作で高額なサポート費用を請求したり、プリペイドカードを購入させたりするのが主な目的です。 - 2.個人情報の窃取
「セキュリティソフトの更新が必要です」などと偽り、クレジットカード情報やパスワードを入力させようとします。
警告ページは、音や派手なアニメーション、タイマー表示などでユーザーを焦らせ、冷静な判断をさせないように設計されています。
これらの表示が広告を起点としている場合、表面的には一般的な広告と同じであるためセキュリティソフトで防ぐことは現状では困難です。
事例から学ぶ!被害回避のポイント
今回、お客様は被害を免れましたが、その成功要因は「冷静さと判断」にありました。
危険な広告をクリック
お客様が閲覧していたサイト上の広告を誤ってクリックしたところ、突然、「あなたのPCは危険な状態です!」という警告音と共に画面が切り替わったそうです。この段階では、まだ金銭的な被害は発生していません。
焦らず、弊社に相談
お客様は少々焦りなりながらも、「これはおかしい」と冷静に判断し、表示された電話番号に連絡する前にすぐに弊社へご連絡くださいました。この「一旦立ち止まる」行動が、最も重要でした。
被害を回避
弊社の指示で、ブラウザを強制終了(またはタスクマネージャーで終了)した結果、警告画面は消え、PCは正常に戻り、金銭的・情報的な被害はゼロで済みました。画面に表示された指示を無視し、ブラウザを閉じることが、偽警告への最も確実な対処法です。
偽警告に騙されないための3つの鉄則
このような詐欺から身を守るために、誰もが知っておくべき基本的なルールを整理します。
- 鉄則1:本物の警告は画面では出ない
マイクロソフトなどの有名企業が、ウェブページ上の警告音や画面でユーザーに直接「ウイルス感染」を警告し、電話番号へ誘導することはありません。もし本物の警告であれば、お使いのセキュリティソフトやOSの公式通知として表示されます。 - 鉄則2:表示された電話番号には絶対にかけない
偽警告ページの目的は、電話で高額なサポート契約を結ばせることです。焦って電話をかけてしまうと、詐欺師のペースに引き込まれます。いかなる理由があっても、表示された電話番号は無視してください。 - 鉄則3:ブラウザを強制終了する
画面を閉じるボタンが機能しなくても問題ありません。PCであれば「Ctrl + Alt + Delete」でタスクマネージャーを起動してブラウザを終了させる、またはスマートフォンであればアプリを強制終了すれば、警告画面は消えます。
アクセスしてしまった場合の対処法
誤って偽警告ページへアクセスしてしまった、または電話をかけてしまった場合の最終的な対処法です。
- 1.ブラウザを強制終了する
前述の通り、警告画面を閉じられない場合は、タスクマネージャーやOSの機能を使って、ブラウザアプリ自体を終了させてください。 - 2.金銭を支払ってしまった場合
すぐにクレジットカード会社やプリペイドカードの販売店に連絡し、支払いの取り消しを依頼してください。 - 3.警察や消費生活センターに相談する
「#9110(警察相談専用電話)」や「188(消費者ホットライン)」に電話し、状況を詳しく伝えましょう。
終わりに
インターネットを利用する上で、「慌てず、立ち止まる」という行動は、何よりも強力なセキュリティ対策になります。偽警告ページは、一見すると本物のように見えますが、その目的はあなたの不安を煽り、冷静な判断を奪うことです。
「おかしいな」と感じたときには、表示内容を鵜呑みにせず、すぐにPCやスマホの操作に詳しい方や専門機関に相談することが被害を回避するための最善策です。あなたの冷静さこそがあなた自身を守る最大の防御壁となります。
また、ブラウザーに表示される広告をブロックしてくれる拡張機能も存在しますので、予めそういったものを導入しておくことも被害を回避する一つの手です。
[参考]
